和ハーブ 足元のたからもの

一般社団法人和ハーブ協会 公式ブログ

上位資格者インタビュー②岩切 慎太朗さん(ミライダネ株式会社 代表/和ハーブインストラクター)

新シリーズ★和ハーブ協会上位資格者インタビュー★

今回のゲストは・・・

岩切 慎太朗 さん《ミライダネ株式会社 代表

第29期 和ハーブインストラクター(2021年10月取得)》

 

和ハーブインストラクター

 

宮崎県出身。福岡県在住。

もともと自然栽培や生産に関するプロセスに高い関心があり、勉強と実践を続けてこられました。

現在は、企業のガーデン整備やプロモーション映像制作に携わるかたわら、和ハーブ散策会の企画・講師をつとめるなど、九州を拠点としてオリジナリティあふれる働き方をされている岩切さん。

今回はこれまでの歩みや現在のお仕事のこと、「和ハーブ」をどのようにお仕事や生活に活かしているのかなど、詳しくお話をうかがいました。

 

# 素材を生産から知る、という観点を大切にしてきた

 

――― これまでの経歴についてお聞かせください。

 

子どもの頃から父の影響で山遊び、農業、キャンプに親しんでいたため、自然のなかで楽しむ感覚が自然と身についていました。

大学時代は熊本の農学部有機農業や自然農法を学び、水稲有機栽培の研究をしていました。

たとえば、阿蘇の白川水源というところがあり、水が大変おいしいところなんです。そこで湧水をふんだんに使ったお米作ったりしながら「どうやったらおいしいお米ができるか?」を研究していました。

大学卒業後は農業法人に就職し、野菜の生産から企業の「安心・安全」ブランドの適正基準を作るなど、生産者との密接な関わりながら生産についての学びと体験を深めました。

 

柔らかい口調でインタビューに応じる岩切慎太朗さん

その後転職し、某有名ラーメン店が新たに建設した大分県の研修所に責任者として就任しました。

実際に農業をしながら、お店で使っている野菜がどのように育つのかを知ることが大事だと感じていたので、ラーメン屋の店員に素材を畑で栽培するところからラーメンの作り方までを一貫して体験してもらうプログラムを企画運営しました。

その他、地場産品の商品開発やマーケティングの講師もつとめました。

いちごを食べて育った豚と無農薬のいちごのセット販売など、斬新なものもありましたね(笑)

充実した日々でしたが、独立を考えていた頃、もともと繋がりがあった園芸や植物業界の人から声がかかり、起業する道を選びました。

現在は企業のガーデン整備や依頼を受けた商品プロモーションなどを行っています。

 

商品プロモーションや企業PRのため、写真家としても活動されています

 

# 「身土不二」「歴史をふくむ背景から植物を知る」という和ハーブ協会のコンセプトに共感し、インストラクターを取得

 

――― 幅広い活動をされてきたのですね!そんな岩切さんが「和ハーブ」と出会い、ピンときたポイントはどのあたりだったのでしょうか?

 

和ハーブ協会は薬草などを検索していたときに見つけました。

これまで、仕事で九州に根ざして商品開発や企画・地場産品の紹介などを行ってきたこともあり、和ハーブ協会の身土不二」「古くて良いものを新しくして伝える」という姿勢に共感しました。

「和ハーブ検定」に合格したあと、“自分が学ぶだけではなくて、人に伝えていきたい”という思いで「和ハーブインストラクター養成講座」を受講しました。

 

――― すでに自然栽培や植物に関して多く学んでこられた岩切さんが、「和ハーブ」を勉強するにあたって印象に残ったことがあれば教えて下さい。

 

まず、和ハーブ検定のテキスト『和ハーブ にほんのたからもの』は大変読みやすくて面白かったです。

それぞれの植物がもつストーリーが紹介されていて、純粋に読みものとしても楽しめました。同時に植物についての知識も得ることができて、こういう本はいい意味で珍しいと思いました。

和ハーブ検定公式テキスト『和ハーブ にほんのたからもの』

インストラクター講座も単に知識をつけるというだけではなくてそれを暮らしの中に生かしてきた「先人の知恵」を学ぶことができました。

植物の見分け、栄養素、文化的背景についてなど「いざというときに使える知識」というのも良いですね。

講座内容が机上の空論ではないため、学んだことを人に伝えていくことで人の役に立てる喜びがあります。

 

 

# 資格取得後、「和ハーブ」散策の講師としての活動を開始

 

――― 「和ハーブインストラクター」取得後、「和ハーブ」に関してどんな活動をされていますか?

 

天狼院書店というちょっと個性的な書店さんと組んで『植物図鑑 フォトウォーク』というイベントを定期的に開催しています。

簡単に言うと自然体験イベントですね。

もともと仕事でカメラもやってきたので、自然のなかに入って写真撮影をしたりしながら植物の効能を話したりしています。

先日は「紅葉キャンプ」を開催しました。

イベント中に「モミジがどうして紅葉するのか」という和ハーブインストラクターとしての知識を織り交ぜると、参加者さんの興味が一段と沸き立つようです。

散策会の講師として活動されている岩切さん

 

――― 講座を開催される際に心がけていることがありましたら教えてください。

 

毎回15名ほどの方に参加していただいていますが、参加者さんのなかには植物に対しては初心者の方も多く、ちょっと興味があるけど何から始めたら良いかわからないという方もいらっしゃいます。

そういう方には知識を入れすぎず、「ちょっと気づきや発見があって楽しかったな」という感覚を持ってもらえるよう、一人ひとりに寄り添った講座内容にしています。

また、毎回違うところに行くので下見も欠かさず行き、公共交通機関で行ける場所を散策講座の会場にしています。「先生」ではなくて、「岩切さん」と呼んでもらい、みなさんが安心して参加できるよう、アットホームな場作りを心がけています。

様々な資格を持っていますが、「和ハーブ」は特に参加者さんの反応が良いので「和ハーブインストラクター」であることは強調してお伝えするようにしています。

いつも和やかな雰囲気の和ハーブ散策講座

過去に開催された『植物図鑑 フォトウォーク』のイベント概要はコチラから

tenro-in.com

 

# 「和ハーブ」があればなんでもできる

 

――― これからやってみたいことをお聞かせいただけますか?

 

今後は今やっている活動を生かして、さらに商品プロモーション用の動画制作・撮影や地域活動のPRに取り組んでいきたいと思っています。

和ハーブを使った商品開発にも興味があるので、これからもたくさんの人と関わりながら生み出されるものを大切にしていきたいです。

 

撮影:岩切 慎太朗さん

――― 最後に、「和ハーブ」に興味を持っている方に、メッセージをお願いします!

 

「古くて良いものを新しくして伝える」という意識は自分自身ずっと大切にしてきたものです。

和ハーブ協会はすべての人に開かれているところが魅力だと思います。

「和ハーブ」を勉強したことで今まで見ていた景色が新しく見えてきて毎日が楽しいです。

特に、これからの社会を作る若い人たちにこの輪が広がっていってほしいと思います。

 

 

《編集部より》

これまでのオリジナリティあふれるキャリアに「和ハーブ」という要素を組み合わせることでさらに活躍の幅を広げていらっしゃる岩切さん。親しみやすい口調でお話しいただく内容には、思慮深さと行動力、自然や人とのつながりを大切にする生き方が感じられました。

2023年5月14日には、福岡県朝倉市秋月にて岩切さんが講師を務める和ハーブ講座も開催予定です!お近くの方はぜひご参加ください!

waherb.info

岩切慎太朗さん公式Instagramhttps://www.instagram.com/miraidane.jp/

※お仕事はDMで受け付けているとのことです。

これからの岩切さんのご活躍にますます注目です^^