和ハーブ 足元のたからもの

一般社団法人和ハーブ協会 公式ブログ

上位資格者インタビュー①本田 真美さん(地域おこし協力隊/和ハーブインストラクター・和ハーブフードディレクター・和ハーブフィールドマスター)

新シリーズ★和ハーブ協会上位資格者インタビュー★

トップバッターはこの方です!

本田 真美 さん《地域おこし協力隊/

和ハーブインストラクター(2020年11月取得)・和ハーブフードディレクター(2022年9月取得)和ハーブフィールドマスター(2022年12月取得)》

インタビュー

本田真美さん

 

神奈川県出身。会社員生活を約20年続けながらご自身なりに生き方を探究していく中で「和ハーブ」との出会いが彼女の人生の大きな転機に。

協会上位資格であるインストラクター、フィールドマスター、フードディレクターの全てを取得しながら、日本人として足元の自然や文化を見直し、探求していくことへの情熱と使命感が沸き上がりました。

そして2022年3月には一念発起し、同年4月から茨木県常陸大宮市に移住。和ハーブを軸とした地域おこし協力隊として活動されています。

和ハーブと出会ったことで大きく生き方の方向転換をはかり「毎日が楽しい」とおっしゃる本田さん。そんな本田さんにこれまでの歩みや「和ハーブと地域おこし」を軸とした現在の暮らしについてうかがいました。

 

#人生に悩んだことをきっかけに、「和ハーブ」と出会った

 

―――「和ハーブ」と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか?

子ども時代は家の周りが桑畑だったり、近所に牛がいたり昔ながらの生活が残る環境にいたので、今思うと和ハーブ自体になじみがあったのですが特にそれを深く意識することはなかったです。

2018年ごろから仕事やプライベートでメンタルが不調になり、なんとかしたいという

思いがつみかさなって西洋ハーブやメディカルハーブ、アロマを勉強し始めました。だけど勉強していてなんとなく西洋ハーブよりも和ハーブのほうがホッとするなという感覚がありました。

例えば、アロマの勉強をするためにアロマショップに行って香りを嗅ぐと、西洋の植物の香りよりもクロモジ・ヒノキ・ヒバなどの和精油の方が心にストンと落ちるものがある。

「自分には日本の植物が合っているのではないか」と漠然と感じていた2020年春ごろ、「和ハーブ」に出会い、検定を受けました。

その後、参加した「鎌倉和ハーブ塾」にて、講師で来ていた古谷理事長に自分なりに作っていた「和ハーブ学習ノート」を見せたところ、『わかりやすくまとめている。和ハーブの先生になってよ。』という一言が。

すぐに和ハーブインストラクター養成講座を受けました。

 

日本の植物のほうがしっくりくる感覚があったと話す本田さん

 

――― 本田さんは「和ハーブインストラクター養成講座」受講後、「和ハーブフィールドマスター」和ハーブフードディレクター」と現在和ハーブ協会が認定しているすべての上位資格を取得されましたが、受講中に印象に残ったことがあれば教えてください。

例えば、インストラクター養成講座では植物の見分けの基本から、それにまつわる人の生活文化、あるいは植物生化学などを勉強します。

植物という範囲にとどまらず、広い視点でみていくというのがとても新鮮でした。またフードディレクターでは、ただレシピなどを学ぶだけでなく、栄養学や料理科学の基礎から学ぶことができました。

とにかくどの養成講座も、和ハーブがどのように体に効いていくのかそのメタファーまで勉強できることがとても面白かったです。

 

――― 本田さんは他の協会でも講座を受講されていますが、「和ハーブ協会」の特徴はどんなところだと感じましたか?

内容的には、他の協会でのいわゆる“ハーブの勉強”的なものとはまったく違う深さがあり、新鮮でした。

あとは日本全国の植物名人や生産者さん、地方の受講生たちと横の繋がりが深く、スタッフの方の雰囲気もアットホームで、とても居心地が良いです。

「今あるものを大切にする」という本質的な価値観が息づいているので本当の意味で《意識高い系》ではあるのですけどキラキラ感というより、地に足がついた感じが自分の感性に合っているように思います。

 

#移住を考える中で「地域おこし協力隊」に出会う

――― 約15年おつとめになった会社を離れるのは大変な決断だったかと思います。

地域おこし協力隊になろうと決めたきっかけは何だったのでしょうか?

もともと地域に対して働きかけたいという思いがあった中、和ハーブと地域創生の相性の良さを確信しました。

インストラクター養成講座では最後に和ハーブにまつわる企画のプレゼンテーションをするコーナーがあるのですが、そこで地域振興に関する内容を発表したところ、同期の皆様や講師の方々に色々とアドバイスをもらい、さらに思いが強まりました。

その後、2021年の秋ごろから一身上の都合で茨城県に通うことが増え、移住ポータルサイトを見ていたら茨城県常陸大宮市で地域おこし協力隊を募集していることを知りました。

応募する前に現地にリサーチに行き、和ハーブの宝庫であることを確信して「ここに住む」と決めました。

 

――― 和ハーブを勉強される方の中には、地域おこし協力隊に興味がある方もいらっしゃいます。応募にあたってどんな対策をされましたか?

応募にあたり、履歴書と自己PR800文字のみが規定されていましたが、それに加えて和ハーブを中心とした地域興しに関する事業計画書を提出しました。

和ハーブをテーマにしたことは、採用の大きな決め手になったようです。着任後、採用の理由を聞いたところ「やりたいことが一番はっきりしていた」と言われたのが印象的でした。

 

――― 常陸大宮市では今、具体的にどんな活動を具体的にされているのでしょうか?

私の活動テーマは『和ハーブと伝統野菜を活用した地域振興、農家民宿の開業』です。

和ハーブを自分で栽培したり、土地に元々ある和ハーブを使って、常陸大宮市全体を“和ハーブの街”として活性化させていくことが大きな目標です。

今現在は地元の方のご厚意で畑を借り、在来種と和ハーブを育てています。

和ハッカ、ゲンノショウコ、フクレミカン、ゲットウなど、すべて農薬、化学肥料を使わずにたくましく育っています。

事業化のポイントとして、和ハーブと伝統野菜は都市部ではその価値を理解する層がいらして高く売れるため、まずはオンラインで都市部への販売を計画しています。

さらに地元においても、道の駅での“和ハーブ七味のワークショップ”を開催しました。

好評だったので、今後はそれにも力を入れ、また販売もしていきたいと思います。

他にも、地域の産業として山間の痩せた土地でも育つ“まこも”栽培を提案したところ、市の担当者も大変乗り気になってくれました。同じ茨城県潮来市のシルバー人材センターの方から栽培方法を教わりながら、スタートさせようとしているところです。

 

ラクターも乗りこなし、畑の整備もご自身で行っています

 

#「和ハーブ」をまんなかに、みんなの居場所を作りたい

 

――― 『和ハーブ』に対しての地元の方々の反応はどうですか?

これまでどこにでも生えていて価値が無い植物や雑草を、私が「和ハーブ」という言葉で伝えると、新たな価値や親近感を発見する方が多いようです。

「今まではこの辺には何もないと思っていたけど、真美さんが“宝の山”と言ってくれてから、見える景色が変わってきた」と言ってくれる人も多く、私自身も励まされます。

ヤブニッケイの苗

ヤブニッケイの苗とともに

 

――― これからの夢をお聞かせいただけますか?

栽培した和ハーブを販路にのせることはもちろんですが、協力隊のイベントとして散策会やワークショップを今後も開催していきます。また、和ハーブサウナの提案ももらっていて、そこで使う和ハーブはすべて自前で用意するため、栽培も引き続きすすめていきます。

常陸大宮市都心部からも行きやすい場所に位置しているので、最終的には和ハーブと相性が良い古民家などで場所作りをして、都市部での暮らしに疲れた人や子どもたちにとって「止まり木」になれるような場所をオープンするのが夢です。

 

――― 最後に、「和ハーブ」に興味を持っている方に、メッセージをお願いします!

和ハーブでできることは無限大です。和ハーブは本質であって、あらゆる生活分野の素材として日本人の生活を支えてきました。

なので、どんなジャンルでも何かしらの親和性が見出されるんです。和ハーブというネタ、コンセプトを披露するだけで色々な人の感性に呼び掛けられるし、そこから波及する可能性に喜んでもらえます。つまり、やろうと思えば何でもできる宝のコンテンツだと思います!

私自身、和ハーブと出会ったおかげで人生が180度変わって、毎日が充実していてとても幸せです。

日本人の「あしもとのたからもの」である和ハーブを学ぶことは、きっと充実した新しい人生を見つける鍵になると思います!

 

終始生き生きとした表情で現在の暮らしや和ハーブに対する思いを惜しみなく語ってくださった本田さん。

本田さんの前向きな姿勢がかかわる人や植物を元気にして、大きな渦を生み出しているのだなと感じました^^

本田さんはSNSでも現在の活動について精力的に発信されています。

★こちらもチェックしてみてくださいね!

本田真美さん

twitterhttps://twitter.com/Mamitare2525

Instagramhttps://www.instagram.com/mamitare2525/

 

第2回インタビューもお楽しみに!